sbで行こう

理由についてはいくつかありますが、一番大きいのは そもそも『1px × 1px の透明 GIF 画像が表示される』という動作は Amazon の『仕様』ではないということです。正確には Amazon 側の動作は『定義されない』ということになっていて、商品画像の表示についてはいかなる動作変更も事前の通知なく行われます。もっと言えば、現在の画像アドレスがないという動作はまたいつの間にか元に戻る可能性もあるということです。これはいわば Amazon の気紛れで決まることであり、私個人としてはそれにいちいち付き合うような負荷はかけられない、というのが本音です。

そうは言っても利用者の立場からすれば不便なのは間違いないので、一開発者としては何とかしたいという気持ちもあるわけですが、ここでもうひとつの大きな理由として、商品検索処理に利用される Amazon Web Service API がメジャーバージョンアップしていること、新 API 仕様においては商品画像がない場合は画像アドレスが通知されないと明確に定義されていることがあります。つまり、ウェブログシステムの方で新しい API を利用するように変更してもらえれば今後「気紛れ」を追いかける必要はなくなりますし、むしろ画像アドレスが通知されない＝ウェブログシステムで代替画像を設定する必要があるという動作が決まりますので、JavaScript 自体が不要になります。

ここでウェブログシステムの方を変更する必要性はあるのか？と疑問を感じる方もいらっしゃるかとは思いますが、それについてははっきりあると言えます。というのが、Amazon の各種サービスの開発元である米国では、既に来年 3 月に旧 API のサービス提供を終了することが決まっているからです。日本での旧 API の提供終了がいつになるかは未定ですが、少なくとも新 API を利用するように変更されない限りは近い将来商品検索自体が機能しなくなります。……地上波 TV 放送のデジタル化の話題を髣髴とさせるところもありますが、いずれにせよ、本サイトで紹介している JavaScript は今後長く使えるものではないということです。

ちなみにウェブログシステムの対応状況ですが、sb / Serene Bach に限った話では、Serene Bach の現時点の最新バージョンである 2.17R で既に新 API への対応と代替画像の表示対応が完了しています。sb での対応予定があるかどうかは不明ですが、既に機能追加は行わないと宣言されていることから、予定はないものと思った方がいいと思います。いろいろご事情もおありとは思いますが、個人的には Serene Bach への速やかなアップグレードをお勧めしたいところです。